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人生BOOKのきっかけと
製作に込めた想い

きっかけは祖母の余命宣告

私はおばあちゃんっ子だったこともあり、祖母が癌で余命1ヶ月だと知ったとき、人一倍悲しみが込み上げてきました。これまで大学進学、就職、人生の折々でいつも気にかけ声をかけてくれた祖母に対し、自分は何も恩返しできていないことに気づきました。祖母の人生の最後に喜んでもらえることがしたい、そして祖母が生きてる間にどんな人生だったか知りたくなり、「祖母の人生史」を作ることにしました。

知っているようで
知らなかった祖母の人生

入院中の祖母を訪ね、祖母の人生史をつくりたいことを伝えると、にっこりと喜んでくれました。
その後は、祖母の家に眠る写真一枚一枚をデータ化しパソコンに保存しました。祖母の思い出の写真のデータが集まり、再度病院を訪ねて祖母と一緒に写真を見ることにしました。当時、祖母は自力で上体を起こすことができない状態でしたが、病室でパソコンを開き思い出の写真を祖母に見てもらうと、祖母は誰の支えもなしにすっと上体を起こし、そこから1時間ほど話が尽きませんでした。祖母の幼少期や兄妹、生まれの宮崎県のこと、祖父との出会い、営んでいた電気屋のことなど、「知っているようで知らなかった祖母の人生」を聴くことができ、祖母の人生を追体験することができました。あのときの祖母の表情、祖母との時間は本当に特別で今でも忘れられません。

人生BOOKが
家族を繋ぐ一冊に

完成した人生BOOK(当時はまだ人生BOOKとは呼んでいませんでした)を届けた時には、祖母はもう目を開けることができない状態でしたが、祖母に人生BOOKを触れてもらうと、祖母はにっこり微笑み、静かに手を合わせてくれました。きっと、「ありがとう。」と言ってくれたのかなと思います。数日後、祖母は息を引き取りました。祖母の人生BOOKは当初、祖母への贈り物と自分の宝物としてつくりましたが、せっかくなので祖母の葬式に持参し親族に見てもらいました。すると、「あのときはこうだったよね。」と一人ひとり祖母との思い出を懐かしむ姿や「わたるくん、持って帰ってもいいかな?」と祖母の兄妹が祖母の人生BOOKを大事に抱えている姿を見て、お葬式は悲しいものだと思っていましたが、このように祖母との思い出を分かち合いながら偲ぶことができて本当に良かったと思いました。

成人、結婚、定年退職、長寿など
人生の節目に、心に残る体験を

人生BOOKは、スマートフォンで作る手軽なフォトブックづくりではなく、複数回の訪問を通して、じっくり写真を見ながらゆっくりお話を聴き、ご依頼者様の人生に寄り添って製作します。製作過程において家族がお互いのことを想う時間や空間を大切にしながら心に残る大切な一冊を製作いたします。
人生の節目となる日にいつもと違う特別な贈り物として、特別な時間をお届けいたします。